”新宿の写真”とは一体どういうものか? このシンプルな問いに答える言葉は無数にあるのかもしれません。
その証拠に、今まで数多の写真家達に、新宿の街は切り取られ続けて来ました。新宿に降り立つ沢山の人々
それは、様々な人種、年齢、性別、職業、多様な価値観を持つ人々です。 そして、その全部を容赦なくすっぽりと飲み込むのは、朝、昼、夜、と巡るましく変化する、都市風景そのものです。

この風景を、写真機を通し俯瞰して見たとき、私にはまるで、転換する演劇の舞台装置のように思えました。 演劇のように、どこをクローズアップして誰に視線を注いで見ても、ちゃんと物語になっているような、そんなイメージです。
新宿の街を背景に繰り広げられる物語。
”新宿の写真”とは、観客でもあり、演者でもある、そんな 人々が織る物語が定着されたものなのです。